「ゴルフクラブ」、「医師転職」など難易度の高いキーワードを1位表示させてきたSEOの実力者とお話をさせてもらう機会があった。現在のWEBマーケティングではSEOとかリスティングとかSNSを区切ってマーケティングする事自体ナンセンスであるが、それぞれの正しく正確な知識は常に持っていなければいけない。ここ最近、SNSマーケティングが熱を帯びているが古い手法のままテコ入れしていないSEO対策を継続している事は危険である。webではまだまだ検索エンジンからのサイト誘導がカギとなっているからだ。
今一度、整理する為にもSEOについて2012年、最新の常識をまとめる事にした。2年前の常識が今ではまったく通用しないなんて言う事はざらにある。
■廃れた過去のSEO対策——————————————————————–
【メタキーワード】
数年前まではメタキーワードは主力ワードを設定する事が上位表示に繋がると言われていたが、今のGoogleはほとんど気にしていない。
【キーワード出現率】
主力キーワードのコンテンツにおける出現率は5%~10%というのが常識であったが、現在はあまり順位に影響を与えないそうだ。自然な文章に固定比率のキーワードが存在し続ける事は逆に不自然である。ただ、上位表示させたいキーワードが0であったり0に近い場合は問題。また最近のGoogleはあるキーワードと関連語を紐付けて評価しているので、コンテンツ作りをする際には主力ワードの関連キーワードを織り交ぜてコンテンツを構成する事が大事。
【IP分散】
被リンクのIPを分散させる事でSEO効果があったのはもう昔の話のようだ。今ではIP分散していても上位表示できない事があるし、逆にIP分散しなくても上位表示できる事例は少なくないらしい。
■マイナスに影響する可能性の高いSEO対策——————————————
【隠しテキスト・隠しリンク】
背景色と同じ色でテキスト・リンクを記述する、または非常に小さい文字でテキスト・リンクを記述する事を隠しテキスト・リンクと呼びこれらのテキスト・リンクはGoogleのクローラーを欺く行為と判断され評価を下げる結果となる事が多い。
【内容の無いコンテンツ】
コンテンツの内容が意味不明であったり、SEOを意識しすぎて特定のキーワードが不自然に記述されているコンテンツは評価を下げる。良くSEO業者が対策の為にサイトを乱立し支離滅裂な文章を記述していたが、今となっては逆効果になる手法である。
■現在でも有効なSEO対策—————————————————————-
【コンテンツ量とコンテンツの質】
上記で述べた内容の無いコンテンツの逆である。コンテンツの量は情報の多いサイトとみなされるので評価が上がりやすい、Googleのクローラーは今現在は基本的にテキストを読み込んで評価する手法を採用しているので、テキスト量が多ければ、評価は上がる。ただし、コンテンツの質は大事でむやみやたらに文章量を増やして支離滅裂な文章であったり主力キーワードが不自然に多いコンテンツは評価を下げる対象になるのでテキストの書きかたには注意したい。
【アンカーテキスト分散】
廃れた手法の中にIP分散は効果が薄いと書いたが、アンカーテキストの分散は必要。自然なリンクはアンカーテキストが分散するものなので、主力キーワードに偏ったアンカーテキストで被リンクを貼る行為はGoogleのクローラーを作為的に欺く行為とみなされる。
【ユーザビリティ】
ユーザが使いやすいサイト構造である事でサイトの評価は上がりやすい。たとえば内部リンク構造が関連記事ごとにまとまっていたり、パン屑リストが付いていたりといった構造は評価されやすい。
■最新のSEO動向———————————————————–
【セマンテック】
まだ、実装段階には至っていないがGoogleはセマンテックを採用する可能性が極めて高い。今までの自然検索結果とセマンテックでは検索結果が大きく異なる。セマンテックは平たく言えば、Google自体が巨大なQ&Aサイトになるようなものである。試しに「日本 1番 高い山」と検索してもらいたい。通常であれば富士山の事を指しているので富士山の情報を詳細に記述したサイトが検索結果に出てくるべきだが、今の1位は日本で2番目に高い山の情報が掲載されたページが出てくる。このユーザと検索エンジンのズレは検索エンジンのクローラーがサイト内のテキストを単純に読み取って、単純に掲載結果に反映させている事が原因だ。Googleは今この問題を改善しようとしている、「日本1番高い山」と検索すれば、富士山の情報が出てくるようになる。こうなると今までのSEO対策は歯が立たなくなる事態になる。コンテンツのライティングについて今より重要視しなければならない。
≪まとめ≫
Googleの2012年現在の基本方針は以前と同様、ユーザにとって有益な情報を検索結果に出すという事は変わりない。ただ、判断の基準が小手先のテクニックではなく本質的なコンテンツの中身になってきている。ライティングを正確に判断できるようになっているし、キーワードと関連語の紐付け判断はまさにそれ。今は実装されていないが、Googleは研究段階で画像の解析もできるようになっているという情報もある。なので、今までのSEO対策のような単純なごまかしサイトが排除されていく傾向にある。また目玉はセマンテックである。セマンテックが採用されれば、検索結果は大幅に変わるだろう。検索エンジンの理想に近い形になるので、特定のサイトがやたらめったら上位表示される状況が少なくなる可能性は否定できない。そうなるとサイトや商品を正確かつ分かりやすく解説するライティングが重要となるし、対象ユーザが欲している周辺情報をライティングしていかないと検索エンジンからの掲載順位は下降していく一途をたどるだけである。