PEST分析とはマーケティングの流れの中で自社が置かれる環境を分析するフレームワークです。
特徴はマクロの視点で環境を分析する事です。大きな流れの中で自社の置かれている立場を理解して、
戦略を立てる際に役立ちます。”PEST分析”というとなんだか小難しそうな印象ですが、いたって当たり前の
情報収集です。
例えば、生活に
東京に住む人が北海道旅行に行こうと思い立ったとしましょう。飛行機のチケットと旅館は自分で
手配できます。旅行は趣味なので、楽しい旅にしたいですが、不景気のご時世なので、なるべく予算は安く
済ませたいと考えています。
では、どうしたら安くてクオリティの高い旅にできるでしょうか。
航空会社や旅行代理店が料金を安くするのは、閑散期のタイミング(夏休み、GW以外)で特に平日です。
この期間でプランを立てれば予算は安く済みますね。
この人の旅行戦略は閑散期を狙って有給休暇を取って、
安く旅行をしよう!となります。
実は上記の考えかたはPEST分析と共通する部分があります。
太字となっている、不景気のご時世、航空会社や旅行代理店が料金を安くするのは、閑散期のタイミング。
この2点はPEST分析のE=Economic(経済)を分析して戦略を立てています。
ビジネスでは下記の要素を分析して経営戦略・マーケティング戦略を立案します。
Political (政治)
・法規制(規制強化・緩和)
・税制
・裁判制度、判例
・政治団体の傾向
など
Economic (経済)
・景気
・物価(インフレ・デフレ)
・成長率
・金利・為替・株価
など
Social (社会)
・人口動態
・世論・流行
・教育水準
・治安・安全保障
・宗教・言語
・自然環境
など
Tchnological(技術)
・技術開発投資レベル
・新技術の普及度
・特許
など
上記の項目のうち、すでに決まっている事象が有るはずです。
例えば、
・少子高齢化社会である日本の10~20代の人口は減少する、しかし大学進学率は59.4%(2011年 文部科学省)を超えている(Social)。
・若年層の人口減少に伴い生産性が減少するので、国内の経済規模は縮小。(Economic)
・アジア圏へのビジネス参入は緩和や仕組み作りがなされている(Political )
・ipad、iphoneなどのタブレット端末の普及率が急速に向上し、通信速度も数年以内に新技術で高速化する見込み(Tchnological)
という、事象を踏まえ教育関係会社のA社はタブレット端末での大学生向け英語・中国語・ベトナム語の教育システム&サービスを1年以内に展開し、将来のアジア圏ビジネスに役立つスキルを提供する事とした。
このような形で活用するマーケティングフレームワークです。