7,980円の電子書籍端末|楽天Kobo Touch




7月2日、楽天の三木谷社長が電子書籍端末「KoboTouch(コボタッチ)」を7月19日に発売する事を発表した。日経デジタルマーケティングの記事によれば三木谷社長は「3~5年で国内の書籍市場の50%以上が電子書籍になることもあり得ると考えている」との見解を示した。

驚いたのは端末の価格。税込で7,980円で大手家電量販店を中心に販売を開始するそうである。KoboTouchにはマーケティングを前提とした機能も盛り込まれている。SNSサービスとの連携機能である。FacebookやPinterestを利用する事がその柱である。気にページをFacebook上でシェアする事ができるなら、Facebookでの投稿をきっかけに新規顧客の周辺まで書籍の認知拡大が可能である。親しい友人や尊敬する人物が推薦する書籍なら現実世界でもそうだが、確かに読んでみたくなるはずだ。加えて、Pinterestで書籍内の写真を投稿できる機能も備えつけており、これによりさらにビジュアル的な切り口でのマーケティング展開も可能となる。

先日楽天は米ピンタレストへの出資を発表したが、KoboTouchの販売での相乗効果の戦略があったのだろう。電子書籍の販売はKoboイーブックストアからダウンロードでき、240万冊の電子書籍を用意する準備をしているそうだ。

amazonが6月に電子書籍端末「Kindle(キンドル)」を発売すると発表しているが軍配はどちらにあがるのだろうか。Kindleの小売価格は139ドルで約1万1,000円程度。価格の優位性ではKobotouchに優位性があると思われるが、使用感とクオリティが2商品でどのくらい差があるかで勝負の行方は変わってくるのではないかと個人的には思っている。

ともあれ、電子書籍の今後について、記事を掲載したが、Koboの価格設定により、思っていたよりも早くに電子書籍の一般普及は広がるのかもしれない。

電子書籍端末の普及はデジタルメディアマーケティングの観点からも期待は大きい。デジタル化させる事でマーケティング指標が正確に計測できるのであれば、広告を差し込むものとそうでないもので価格に差を付けて販売する事も可能。本が売れない時代といわれている出版業者には電子書籍による広告収入モデルという新しい活路が開けるかもしれない。

広告主からの観点では書籍ジャンルによるターゲティング広告を打つ事ができれば広告投資もし易いだろう。挑戦的なジャンルの創出という面では成果報酬制度を取り入れて執筆者の層を広げる事だってできる。消費者としては今までは有料でしか手に入らなかったコンテンツが無料か無料に近い価格で入手する事が可能になる。良い事ばかりではないのはもちろんだが、デジタル化で社会が受けるメリットは多いように思う。

電子書籍の普及が広がる事でデジタルコンテンツの将来は大きく変わってくると思う。

追記「koboの使用感を確かめた」—————————————————————

2012年7月7日、kobo発売が7月19日なのであと2週間となったところで、koboのサンプル機がジュンク堂にあったので、試してみた。

20120707

koboの使用感は思ったよりも文字が読みやすかった。ただ、ページをめくるときの画面の遷移スピードが少し鈍いな、という印象を受けた。電子書籍を読めれば良いという人だったら問題が無い程度である。良かった点はサイズと重さである。サイズはipadの3分の1程度の大きさで、小さいカバンにも入るしかなり薄いのでがさばらないと思う。重さはiphoneより軽いのではないかと思うほどであった。持っていてストレスが無い。それと、koboの営業に聞いたところ、外部メモリーである、microSDを使えば3万冊分の本が入る容量が確保できるそうだ。一般的に本屋にある本の数が5万冊というから小さい本屋を携帯するようなものである。しかも、楽天イーブックストアで本を購入するのには月額利用料がかからないのでkoboを買ってしまえばあとは電子書籍代を支払うだけという点が良い。楽天で販売される電子書籍は紙の書籍の3割引き程度の価格設定になるそうだ。新刊の書籍購入に年間5万円使用している人は1万5千円も節約できる計算になる。また、青空文庫に置いてある著作権が切れた本は無料で購読し放題である。本のページにはfacebookに連携できるアイコンがあり、ページを丸ごとシェアする事も可能であるし、気に入ったフレーズだけシェアする事も可能だそうだ。ソーシャルリーディングという文化がkoboによって現実味を帯びる可能性もある。

kindleの使用感を確かめた事はないので、どちらがいいとは一概に言えないが、koboはその価格と楽天イーブックストアのコンテンツ量である程度のクオリティを持っていると私は思った。


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