『実店舗では売れている商品が、webでは売れない!うちの商品はwebに向いてないんだね』という方が良くいます。
しかし、それはもったいない判断かもしれません。
東急ハンズで買い物をしました。
せっかく来たのだからと色々な商品を見ました。僕はハンズの生活雑貨が割と好きだったりします。
実店舗は”わざわざ”来たのだからと回遊時間は長くなる。それは自分が”わざわざ”足を運んだという事実に対して見て”楽しい時間を過ごした”とか”良いものが買えた”という価値を求める為です。これが人間の心理です。
買う気は図ったのにふらふら商品を見て、衝動買いで¥1,500のマグカップを買ってしまいました。
買い物のスタイルは人により、タイミングで大きく変わるものですが、
自分の好きなものを売っているお店にふらっと立ち寄る経験はあるはずです。
webでは少し事情が違います。
webでは売れない理由1. 【お客さまは数秒でお店に来れる。】
インターネットでwebサイトに来る時間は数秒~数十秒です。検索キーワードを打って、リスティング広告や自然検索で訪れようが、ブックマークから来ようが数秒~数十秒です。お客さまはお店に来るまでにまったく労力をかける必要がありません。
つまり、“せっかく”という心理は無いのです。ぱっと見でお店が魅力的でなければ即離脱します。
私はアパレル系のECを運営しています。Googleアナリティクスで計測すると、webサイトの
滞在時間は平均30秒です。お客さまは30秒で私のサイトを判断しています。
webでは売れない理由2. 【お客さまはお店を視覚でしか判断しない。】
実店舗マーケティングの価値分析ではお店の雰囲気というものが重要視されます。
実店舗は店員さんの雰囲気や店舗のBGM、空調の温度、匂いなど、お客さまの
五感を刺激する事ができますが。うなぎやの前にはあえて空調があり、うなぎの良い匂いを放出していますし、となりのデスクの人がマクドナルドの独特の匂いを漂わせているだけでオフィスのどこかで「マック食べたい」という声が聞こえます。
webでは視覚だけです。
視覚で訴求する為にはキャッチーなクリエイティブが必要です。
クリエイティブとは”画像”と”文章”です。お客さまがお店・商品を判断する数十秒で心を掴む”画像”と”文章”が必要という事になります。
Amazonなどはクリエイティブに関してかなりの研究をしています。
1商品画像、2商品タイトル、3価格、4第三者の評価。
お客さまが商品を判断する要素はこの4つをシンプルに表示しています。
私も自身のECで購入者アンケートを取っていますが、
500名程度の母数で80%のお客さまは、この4大要素を購入判断に
している事が明らかになりました。
webでは売れない理由3. 【お客さまは競合の店へ移動する事もできる。】
webではわかりやすさで勝負しなければ売れない事がお分かりいただけましたでしょうか。
どのECサイトも分かりやすさを売りにしているという事はお客さまの情報量は格段に上がっています。
そして競合のサイトには数秒で行く事ができるとしたら、お客さまは得た情報を基に競合の
サイトと自分のサイトを比較する事になります。
実店舗では競合のお店に行くのも、店員から説明を聞き直すのも手間なので、もうここで決めよう!という心理が働きやすいですが、webではその手間は軽減されます。
徹底的に競合比較されます。しかも検索エンジンで店を構えている競合の店舗数は
駅前にある実店舗の比ではありません。検索キーワードで掲載されているサイト数は
1ページ目だけで最大20店舗程度はあります(リスティング広告10+自然検索10)。
なので、実店舗以上に競合差別化が必要になります。
同じ商品であったら、価格の実利かアフターサービスなどの周辺価値で勝負するのが鉄則となります。
今回は3点をピックアップしました。
なんだか、実店舗に比べてwebはデメリット多いですよみたいな内容になってしまいましたが、webは1サイトで全国展開可能とか、24時間運営できるとか、実店舗で買いずらい商品が買えるなどメリットもいっぱいです。
両者の善し悪しを理解した上でマーケティングを展開していくのが本質的には理想だと思います!