■リマーケティングを1分で復習
リマーケティング広告とは2010年にリリースされたGoogleアドワーズ広告の機能です。一度、サイトへ訪問したユーザのCookie情報を利用して、ターゲティングしたユーザを追って、アドセンス枠で広告配信する仕組みです。一度サイトに訪れた事のあるユーザは自社の商品やサービスに興味・関心がある場合が多いので、追って広告配信する事で、広告主の視点ではコンバージョンの増加につなげやすい機能です。
今までのリマーケティングの使い方は、Adwords管理画面からリマーケタグを発行し、各ページに設置し、そのページを訪れたユーザをターゲティングリストに入れて広告配信するという仕組みでした。なので、リマーケティングを開始する為にはリマーケティングタグの発行と設置という作業が必ず必要でした。
また、同じサイトと言えども、各ページでユーザの属性は異なる場合があるので、リマーケタグの分け方と広告文の訴求内容の設計がリマーケティングにとっての肝でした。
リマーケティングの効果は業種によって若干差異はありますが、私のクライアントにおいては、ほとんどの場合成果率がリスティングのメインキーワードと同等かそれ以上となる場合が多いです。やはり一度サイトを閲覧しているユーザは見込み客であり、広告主ブランドにおける、ユーザの記憶の忘却曲線が0に近づく前に再認知させる事が情報量の多いネットでは有効に働くのです。
■それでなにが変わる?
Googleは7月27日にこのリマーケティングの機能を強化する事を発表しました。今後のwebマーケティングで重要となる点は2点です。
・リマーケタグの発行設置は必要なくなり、アナリティクスタグだけでターゲットリストが作成できる
・Analyticsの指標を用いたターゲティング設定ができる
これって、結構すごい事です。リマーケタグの発行・設置はwebマーケターにとって意外とストレスでした。設計を敷いてそれの通りにリマーケタグを名前を分けて発行します。
私の見た限り一番多い、広告主で100個くらいのリマーケタグを発行して細かくターゲティングしてたところがありました。イメージ的にはまさに映画「スターウォーズ」のクローントルーパー状態です。リマーケタグ100個なんてまともに考えて、管理するのが難しすぎますし、設置ミスなどが発生したら、大変な日になります。
そのリマーケタグがアナリティクスタグと一緒になるのです。なので、どんなに訴求内容やターゲティングを細分化してもタグを1個、1個発行する作業はもうなくなります。
しかも、webマーケターであれば、アナリティクスは頻繁にチェックされる事が多いでしょう。そうであれば、タグが何らかの作業で抜け落ちたとしてもアナリティクスの数値の変化で異常がわかるので、タグが1ヶ月外れてました。。みたいな、あるあるミスは限りなく少なくなります。
アナリティクスと連携を取ったターゲティング方法が可能になる事も大きいです。まだ英語版のGoogleAdwordsのリリースしかなく、英語が苦手な私はなかなか理解できないのですが、例えば、直近の1週間にサイトに訪問したユーザのうち、TOPページからページA、ページBを観て離脱したユーザにはページAの広告訴求をするなど、アナリティクスの指標とディメンションを活用できるそうです。
アアユダンテさんのサイトにはアナリティクスの管理画面にRemarketinglistの表示がされているキャプチャがありました。
個人的にはターゲティング条件のand設定がどのくらい詳細にできるようになるのかがきになるところです。