日本はデジタル教育後進国?




ハーバード大学

教育へデジタルを活用しようとする動きが世界中で急速に進みつつあります。世界のデジタル教育は一体、どこまで進んでいるのでしょうか。そして日本は。今回はデジタル教育の取り組みについてまとめました。

■有名大学も参加。米国のデジタル教育

udacity

オンライン学習の世界では、“education”と“technology”を組み合わせた“edtech”、もしくは“edutech”との略称がある。eラーニングは過去の遺物となり、edtechは新領域として確立しつつある。日経デジタルマーケティング

"education"と"technology"で"edtech"とは何とも分かり易いです。ではe-ラーニングとの違いは何なのでしょうか。

現在起きている大きな潮流が「MOOC(マッシブ・オープン・オンライン・コース)」と呼ばれる学習サービスの広がりだ。日本語にすれば「大規模公開オンライン学習コース」といえるだろう。日経デジタルマーケティング

e-ラーニングの次世代オンライン学習はMOOC(マッシブ・オープン・オンライン・コース)とよばれ、有名大学なども参加して、特定の大学の学生ではない人々に対して、良質な教育コンテンツを配信する取り組みとなる傾向にあります。

・米国スタンフォード大発祥の世界一流のデジタル・教育コンテンツ「Udacity

スタンフォード大学の教授2人が自発的に始めた無料オンライン学習コースは世界中から16万人の受講者を集めた。グーグルにも勤務する彼らの研究テーマはAI(人工知能)で、その講義ビデオを配信するだけでなく、オンラインでテストも実施し、コース修了者には大学非公認ながら修了免状まで付与した。日経デジタルマーケティング

有名大学の講義は有名大学に入学できた者だけが得られる特権でした。しかし、Udacityの取り組みは、その構造を覆すきっかけとなりうるものでした。

上記、日経デジタルマーケティングの記事によれば、AI(人工知能)の研究に関する講義でUdacityは全世界の16万人に講義を配信する事に成功し、オンラインでのテストを実施にも成功しています。つまり、この仕組みを大きく繋げば、極論的ではありますが、大学の教育システムを大学へ通わない人にも利用してもらえるという事になります。

しかも、国籍も人種もまったく関係なく、高等教育を受ける事が可能となるのです。

インターネットの双方向性の仕組みを利用すれば、受講者が講義に関する質問を教育者へ送信し、教育者が回答するという仕組み作りも十分可能でしょう。その質問をソーシャルメディアで共有する事ができれば、受講者たちの講義に対する習熟度は上がるでしょう。

投資家やVCはUdacityに積極的に投資して、彼らの事業を支援すべきだと思います。

・ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)の「edx」

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edx」はハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)が無料でテストやレポートなどを含めた講義を提供するサイトだ。日経デジタルマーケティング

スタンフォード大学以外にもMOOCの取り組みを始める大学はあります。ハーバード大学とMITは「edx」という教育サイトを立ち上げ、テストやレポートを含めた教育の双方向的な仕組みをオンライン上で可能とする仕組みになるかも知れません。

■米国以外の国のデジタル教育への取り組み

・韓国の公営ネット塾

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韓国の公営教育専門放送局である韓国教育放送公社(EBS)によるインターネット塾「EBSi」でした。年間3000円程度の会費を払えば、大学受験の全科目について、名門塾のカリスマ講師による講義の動画を、インターネットを介して、誰でも、どこからでも受講できることから、急速に人気が高まりました。DIAMOND

韓国でもMOOCといえる仕組み作りが、2004年から始まっています。「EBSi」と呼ばれるこのオンラインサービスは公営教育機関が提供するサイトを立ち上げ、デジタルデバイスで場所や時間を気にすることなく、教育コンテンツを受講できる仕組みを作り上げています。利用料は年間3,000円と格安である為、現在の利用者数は350万人を上回っているそうです。政府が関与し、デジタル教育熱が強い韓国はデジタル教育の先進国と言えるでしょう。

・EBSiだけでない、韓国の取り組み

さらに、韓国政府は、「サイバー家庭学習」と呼ばれる小学生、中学生、高校生向けのWebサイトも開設しました。同サイトでは、生徒のレベルに合わせて3種類のコンテンツを用意していて、生徒は下校後、自宅で授業の予習や復習を自由に行うことができます。しかも、パソコンだけでなく、スマートフォンを使っての学習も可能です。DIAMOND

サイバー家庭教師の注目すべき点は幅広い年齢層のカバー率です。小学生から高校生までの教育内容を持っているそうです。家庭の事情や、病気などの理由で学校に通う事にできない子どもたちにも、一般の子どもと同レベルの教育を受けさせる事が可能となりうる仕組みです。

MOOCは最近生まれた仕組みではなく、2004年にすでに韓国で開始されていたという事実はあまり知られていないように想います。

・日本のデジタル教育に対する取り組み

日本には、残念ながらMOOCの仕組みとなりうる仕組みは未だ無いようです。(もしもご存知の方がいらっしゃったら、是非、お問い合わせ<mediiam.nfo@gmail.com>までご連絡をください。)

日本ではデジタル教科書教材協議会(DiTT)という民間機関が推し進めていますが、

当協議会は4月2015年までに1000万人の子どもたちにデジタル教科書が整備できるよう、

・「デジタル教科書実現のための制度改正」

・「デジタル教科書普及のための財政措置」

・「教育の情報化総合計画の策定・実行」

これら3点を「DiTT政策提言2012」として発表いたしました(http://ditt.jp/news/?id=1888)。

これを踏まえ、外部有識者(政治家、官僚、学者を含む)にご参画いただく法案検討チームを発足させ、具体的な法案、財政措置、教育の情報化総合計画、ナショナルセンターについての提言を策定いたしました。

と提言をするにとどまっているのが現状です。しかし、問題はデジタルデバイスの普及という事よりもそれを活用できる仕組みの開発と浸透ではないでしょうか。

≪まとめ≫

benkyou

MOOCの概念が根付く事は世界共通の社会問題である、教育格差の是正に繋がる直接的な施策だと思います。世界のどこに住んでいても、誰でも同じ教育が受けられる環境整備が進めば、今までの環境では成長しえなかった、人物が世界で活躍する事や知識のベースアップが進む事によって、社会問題を抱える地域で社会問題を抱えている人達が自分たち自身で問題を解決できる可能性だってあります。

その意味で、デジタル教育の普及は世界的に急務かなと思います。


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