アトリビューションの基本と今後の展望




広告の効果測定に欠かせない指標となっているアトリビューションについて、整理してみる。それと同時にこれからのアトリビューションについての私の考えを記述する。

【アトリビューションとは?】

広告効果を分析の今までのスタンダードはその広告を見た人がどのくらい商品を購入したかを見る事を意味していた。そもそも分析できる広告というものがインターネット広告しかなかったので、必然的にインターネット広告の話になってしまうのだが、たとえばYahoo!のトップページにバナー広告を掲載したとして、その広告で何件の成約が発生したかを計測する事でYahoo!のトップページのバナー広告は広告投資するに値するかどうかを判断していた。仮にバナー広告の掲載費用が500万円とすると、50万円の商品が掲載期間に広告経由で20件売れれば、プラス500万円となり、Yahoo!のトップページバナーに掲載すればするほど当社は儲かるね!という話になる。しかし、10万円の商品が10件しか売れなければ。マイナス400万円となり、当社はYhaoo!のバナーを買えば買うほど赤字となるからやめましょう、となる。極論で恐縮だが、これと差ほどかい離しないものさしで広告効果を見極められていた。

しかし、お客さんの中にはバナー広告で1回、商品のサイトに訪れ、その場で買わなくても、やっぱり気になって違う広告経由で購入する人もいるし、1ヶ月後にやっぱり欲しくなって、直接、お気に入りからサイトへ行って購入する人もいる。テレビを買う時には価格コムで複数の会社の商品を比較検討したのち、1社のメーカーを選んで購入する。

A(Atention:認知)I(Interest:興味関心)S(Search:検索・調査)A(Action:購買行動)S(Share:拡散)という電通が2000年代初頭に提唱した理論によれば、購入の前には検索とか調査の段階があるので、いきなり広告を踏んだ直後に購入するお客さんの方が全体から見るとすくないのだ。

なので、広告効果を直接的な効果で見ないで、間接的な効果まで見ましょうよ!というのがアトリビューション(間接効果)測定の分析なのである。アトリビューションを計測できるツールはアドエビスを初め色々リリースされているが、間接効果測定ツールの話はここでは割愛させていただく。アトリビューション分析では一番最初にお客さんが広告に接触してからお客さんのクッキー(Cookie)と呼ばれるブラウザの小さなファイルに印を付けておいてそのお客さんが何回目の広告接触で購入するのかを分析する。そうする事で平均的な購入までの広告接触回数を計測でき、適切な広告予算を設定できるのだ。

冒頭にあげたYahoo!のバナー広告で10万円の商品が直截的には10件しか売れなかったとしてもその後の接触で1000件売れたら、広告投資で売上が上がる可能性は十二分にある。広告投資を見誤らない為に間接効果測定をする事が今の主流なのである。

【アトリビューションの今後】

では、アトリビューションの今後はどうなるのだろうか、ここからは個人的な予測の範囲でお話する。アトリビューション分析を活用できる最も重要な媒体はSNSだと思う。SNSは直接的に商品を売る事には利用しずらい媒体である。なぜならSNSのユーザはSNS内のコミュニケーションを目的としているので、そもそも商品を買おうという意識を持っていない事が多いからだ。しかし、その習性を利用するのだ、SNSでユーザがシェアしたいと思うようなコンテンツをバシッと提供して爆発的なシェアを獲得する事で多くの人が商品を認知するチャンスを得られる。AISAS理論でいえば、購入者の行動パターンにはAtention:認知が必要なのだから、認知度を広げる事でその後の購入に繋がる可能性が0ではなくなる。マーケティングは掛け算で計算するので、0では1件も売れないが、0でなければその後の購入確率が一気に上がる。ここでアトリビューション分析を取り入れる事でSNSを活用したマーケティングが成立するわけである。

また、もっと技術が進めば今までは計測できなかったTVや雑誌の広告効果もロジカルに分析する事ができる可能性がある。TVのデジタル化により、技術的にはTVCMからサイトへどの程度のユーザが移動したのかが分かるようになっている、例えばスマートテレビの進化によりTVCMからサイトに移動できるハードルが下がる事になれば、TVCMを打った後どの位のユーザが購入に至ったのかを本来ならば計測できるのである。また電子書籍の普及が広がれば、電子書籍上の雑誌に掲載した広告からサイトへ誘導してその後、ユーザが何回の広告接触をしたのかを計測する事で雑誌の費用対効果も正確に計測できる事ができる。そのような環境ができれば、インターネット、TV、雑誌など、今まで別のメディアであったマーケティング手法が1つの指標で計測できるようになる。広告主からすれば、広告投資のポートフォリオも作りやすいし、予算配分もしやすい理想的なメディア環境になるのである。


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